心身への働きかけ

香り(精油)は、どのような経路で心と身体へ働きかけるのでしょうか?

精油を身体に取り込むには、いろいろな方法があります。
① その香りを嗅ぐことにより鼻から吸収する方法
② 呼吸することにより肺から吸収する方法
③ 直接肌に塗布していく事により皮膚から吸収する方法です。
(フランス等では、精油は医薬品として認可されている為、経口投薬や座薬としても使われていますが、日本では雑貨扱いの為、これらの方法は認められていません)
このように様々な方法で体内に取り込まれた精油は、いろいろな形で心身に働きかけます。
特に嗅覚刺激は、電気信号に変えられて脳に伝わり、心と身体に大きく影響します

嗅覚刺激

香りを嗅ぐことによって、リラックスしたり、リフレッシュしたり、なんだか分からないけど嫌な気持ちになったり、幸せな気持ちになったり、、、こういった経験はありませんか?
これは、香りが人間の本能を司っている脳の部分(大脳辺縁系)に働きかけるからなのです。

 

大脳は、大脳新皮質と、大脳辺縁系とに分かれます。
香りの情報はこの両方に伝わります。

 

種類 場所 機能
大脳新皮質 頭の表面に近い部分 古い脳と呼ばれ、動物が生きていく為に必要な原始的な本能や、感情の機能を持った部分
大脳辺縁系 頭の内部 思考や判断という、知的活動を支配している最も人間らしい働きをする部分

 

大脳辺縁系の情報は、更に視床下部に伝わり、自律神経、内分泌系、免疫系に働きかけます。
大脳新皮質では、知的プロセスに働きかけ、香りに対する「意識」を作り出します。

 

大脳辺縁系は、記憶とも大変関係の深い場所です。
私たちが情報を得る場合、視覚によるものが多いのですが、視覚の情報は記憶したその時は鮮明なのですが、時間が経つにつれ薄らいでしまいます。
コレに対し、嗅覚による記憶は、長い間消えずに残ると言われています。
ですから、香りを嗅ぐことによって遠い記憶が蘇ってきて、気持ちの変化が起こるということがあるんですね。

 

大脳辺縁系から、視床下部という所に伝わった香りの情報は、どんな風に各器官に働きかけるのでしょう?

 

大脳辺縁系の図

 

  • 自律神経系

自律神経(自分の意思に関係なく内臓や血管など、身体の各器官を支配している
神経で、生命維持機能<摂食・性欲・体温・睡眠>の調節をします)には、交感神経
(アクセル)と、副交感神経(ブレーキ)があります。
香りはここに働きかけますから・・・
交感神経を優位にする香り(精油)を用いることにより、リフレッシュしたり、
副交感神経を優位にする香り(精油)を用いることにより、リラックスしたり
することが可能です。

 

  • 内分泌系

香り(精油)は、ホルモンの分泌をしている器官に働きかけて、その分泌量を調整します。 また、人間のホルモンに対応して、その作用を補強する植物ホルモンを含む精油もあります。
(このホルモンの代表的なものがエストロゲン、女性ホルモンです。
ですから、植物エストロゲンを持つ精油は、妊婦は注意が必要な反面、更年期障害の緩和には有効なものとなります。)
身体と感情は、内分泌系によって互いに結ばれています。
ホルモンの分泌によって、気分が左右され(月経前緊張症にみられる症状)、また逆に気分によって、ホルモンの分泌が左右されます。
(突然ショックを受けたり、驚いた時にアドレナリンが放出される等)
香りは、内分泌系に働きかける為、身体と心の両方に効果をもたらすのです。

 

  • 免疫系

身体に入ってきた病原菌などの「異物」を排除しようと働く免疫システムは、神経系、内分泌系と密接に関連しています。
視床下部から自律神経系を通して、また、脳下垂体(ホルモン分泌のセンター)から直接指示を出すことにより、ホルモンが分泌され、これにより免疫増強や免疫抑制が起こります。

 

呼 吸

呼吸をした時に肺に入り込んだ精油成分は、肺胞という器官の粘膜から血液に入ります。

 

経皮吸収

精油は、分子量が小さく親油性であるため、皮膚の真皮層の血管に入り、全身の組織、器官へ廻ります。

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